音に敏感な人へ

音に神経質で苦しんでいる人、隣人の生活音が気になってしょうがない人、雑音恐怖に囚われている人へ

隣人の生活音が気にならなくなる方法

音というのは一度気になり出すと、次にいつ音がするのかと身構えてしまい、ごく小さな音でも気になるようになってしまいます。
「音を気にしないようにしよう」と考えても、それも常に音のことを考えているのと同じです。

消極的に聞こえるかもしれませんが、本当に気にしないようになるには「諦めること」です。
足音や人の声に比べて、車の音や雨の音などはあまり気にならないと思いませんか。
雨の音に文句を言っても音を変えることはできないからです。
それに引き換えマンションの足音や人の声には
「どうしてもっと静かに歩けないんだろう」
「自分はこんなに気を使って生活しているのに不公平だ」
「隣人は常識のない人だ」
「管理人に苦情を言ってもらおうか」
等様々な感情が湧いて来ます。
これは相手を変えられるかもしれないという期待があるせいです。
確かに苦情を言って音が収まることもあるかもしれませんが、苦情を言っても収まらなかった場合、さらに相手に対しての怒りが大きくなります。
仮に静かになってもまたいつどんなうるさい人が引っ越して来るとも限りません。
それよりは「音が平気な自分」になってしまった方がこの先もずっと楽に暮らせるのではないでしょうか。
実際他人を変えることは本当に困難です。

そこで隣人の生活音は雨の音と同じように「変えられないもの」「そこにあるもの」として認めてしまいます。
それでももちろん音が聞こえるとイライラしますよね。
ネガティブな気持ちが湧くと人は「この気持ちを変えたい」「こんな気持ちでいてはいけない」「なんとかしなければ」と思ってしまいます。
そして思うように気分転換できないと、自分をこんな気持ちにした相手に変わって欲しいと考えます。
しかし他人は思うように変わってくれませんからまたイライラが募る。ループです。

そこでイライラした自分の感情もあるがままに受け止めます。
「今日は雨が降ってるな」というように「今自分はイライラしてるな」とただ受け止めます。
そして受け止めたまま、自分が今すべきことをします。
勉強、掃除、仕事etc
そうしているうちに音のことを忘れている時間が5分でもあったら自分を褒めます。
「今少しだけど音のことを意識しないでいられたぞ、これからもっとそういう時間が増えて行くだろう、いつかは気にしないで暮らせる時が来るだろう」と気楽に考えます。
もっと早くそうなろうと焦って努力してはいけません。
あくまであるがままに放っておくのです。
そうしているうちに、どんどん音が気にならない時間は増えて行きます。
それでもまたイライラすることが何度もあるでしょう。
でもそれでいいのです。
解決を早めようと足掻くとまたループに陥ってしまいます。
生活音や、生活音を気にしている自分をなんとかしようとする限り悩みは続きます。
悩みとは「なんとかしたい」という気持ちそのものだからです。
もしも「雨をの音を止めたい」と考えている人が居たら、その人は雨振りの度に死ぬ程苦しい思いをするでしょう。
それよりも、今日が雨降りだったら、雨なりに楽しめることを探しましょう。
イライラしてしまったら「別にイライラしてもいいんだった」と思い出して下さい。
「今はこれでいいんだ」と思って下さい。
こつは努力しないこと、イライラした自分を否定しないこと、あるがままに受け止めることです。



音といっても限度がありますから、あまりに非常識な騒音の場合引っ越してしまうのも一つの解決法です。
その時に「なぜ悪いのは相手なのに自分が引っ越さなければならないんだ」と意固地になると、また相手への感情にとらわれてしまいます。
「いざとなったら引っ越せばいい、一生続く悩みではない」と楽に考えましょう。
引っ越ししても、音のしない集合住宅などありませんから、前述の「イライラをあるがままに受け止める」という心構えはとても大事です。
そうでないと私のように引っ越し先でもまた物音に悩まされることになってしまいます。

音にイライラしている時は、自分の人生の操縦桿を他人に奪い取られているようなものです。
自分の感情を他人の行動に左右され、支配されているのです。
私も今でも物音にイライラしてしまう日もあります。
だからといって、音を止めたいというような無駄な足掻きはやめて、
イライラした自分もあるがままに受け止めて、自分のやるべきことを淡々とします。
音を止めない限り何も出来ないという思い込みに陥らないように、なるべく規則正しく、自分の都合は変えずに生活します。
そうするといつの間にかいつもの自分に戻れるのです。
操縦桿を取り戻せるのです。

イライラしてもいい。
なんとかしようとしなくていい。
少しずつでも必ず状況はよくなっていく。
たまには悪くなってもいい。
それより今やりたいこと、やるべきことをやろう。
その姿勢を一貫して下さい。
少しずつですが、変化が訪れると思います。

これは騒音のことだけでなく、何か一つの悩みに心を囚われてしまった時に役に立つと思います。

同じような悩みを抱えている方へ
少しでも楽に過ごせるヒントになれば嬉しく思います。


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